またメインを喰った。
それはBOSJ 5.16 Bブロック 2日目のロッキー・ロメロvsウィル・オスプレイ戦だ。
この試合はセミファイナルに置かれており、誰もが
「オスプレイが勝つだろう」
「ロッキー善戦すれば良いね」
ぐらいに考えていただろう。
ただ結果こそオスプレイが勝利で終わったが、内容はみなが想像していたものではなかった。
CHAOS同門対決だから出来る濃密な読みあい
試合の序盤は同門対決特有の独特な空気感から始り、お互いの技の探り合いだった。
どちらもペースを握らせないように慎重に試合を進めていた。
中盤になるとお互いに技の打試合が始まる。
特にヘビー級と言ってもよいオスプレイの打撃戦でもロッキーは応戦していたのが印象的だ。
そして自分の流れと見るや、飛びつき腕ひしぎ逆十字に持っていき、オスプレイ選手をじわりじわりと追い詰めていった。
最近のオスプレイ選手の必殺技「ヒドゥンブレイド」を封じ込めようと、右腕への集中攻撃。
だてにIWGPジュニアのベルトを取ったことあるだけのことはある。
終盤となるとオスカッター、ストームブレーカーを封じる動き、また切り返す場面が何度もあった。
そして気づけば25分越えの試合。
最後はシューティングスタープレス→ストームブレーカーで3カウントで負けてはしまったが、青森のファンにロッキー・ロメロを強烈に刻み込んだ。
ある意味「ナカスゾ、コノヤロー」状態にしたのがこの試合だ。
タイチ選手すらロッキーを絶賛。「大阪城ホールでロッキーとやろうかな」発言
当日解説席に入ったタイチ選手も、
「ロッキーの打撃は効く」
「身体のハリが良い」
「小さいけどうまい」
とロッキーに傾倒した解説をしていた。
タイチ選手本人もオスプレイ選手の飛び技よりもロッキー選手の日本ライクなレスリングが好みなのだろう。
そして過去ジュニア戦線でやった時のロッキーとの試合は楽しいと感じていたのではないだろうか。
途中タイチ選手のサービス+少しの本心で
「大阪城ホールでロッキーとやろうかな」
発言まで飛び出させる始末。
それだけロッキーとやれば良い試合、お客様を満足させられると感じたのだろう。
今最も勢いがあるレスラーからの太鼓判であった。
そして最後には
「いけ!ロッキー」
と解説席ではなく、いち観戦者として応援までしていた。
あのタイチ選手をここまで熱くさせる、プロレスで楽しくさせるレスラー、それがロッキー・ロメロだ。
BOSJに参加する他のレスラーに対してのメッセージ?
なぜこんなにもロッキー選手が頑張るのか?
それは自身が監督を務める「Roppong3K」のSHO、YOHの試合を観て、触発されたのではないだろうか?
またはブラックタイガーとしての血が騒いだのではないだろうか?
私はそれとは違うメッセージを感じた。
それはBOSJに参加する他のレスラーに対してのメッセージ、
「日本人、日本の会場では、こうやって試合するだよ」
というものだ。
今回のBOSJには初出場や久しぶりの参加選手が多い。
そういった選手に対して、どうすれば試合を作れるか、一歩頭が出ているドラゴン・リー、石森、鷹木、オスプレイに勝つことが出来るのかを示しているような試合だった。
自身は3年ぶりの出場でやや不安視されていたが、そんなことはないBOSJを引っ張っていこうする意思が感じられるオスプレイ戦だった。
さすがRoppong3Kの”監督”のロッキー・ロメロ。
次はvs成田戦。