7.27 G1 Climax29 名古屋大会で棚橋弘至 vs SANADAの試合が非常に楽しみだ。
7.27のカードには、
オカダ・カズチカ vs KENTAの無敗同士対決
EVIL vs ザック・セイバー・ジュニアの因縁対決
ウィル・オスプレイ vs バッドラック・ファレとのギャップのあるマッチアップ
などなど好カードが目白押しだが、私個人では棚橋弘至 vs SANADAの試合が一番楽しみなのだ。
なぜ棚橋選手とSANADA選手の試合が楽しみになのか語らせて欲しい。
棚橋は負けられば優勝決定戦が絶望、SANADAは負ければ敗退がほぼ決まる
星取表を確認しよう。2019年7月26日時点での二人の勝ち星は以下だ。
棚橋:2勝2敗(オカダ、KENTAに2敗)
棚橋:1勝3敗(飯伏から1敗)
どちらも4試合を消化して、優勝候補や現在トップを走っている選手に負けている点がかなり痛い。
毎年G1の優勝決定戦の当落線ラインは2敗、混戦が続けば3敗という形になる。そして直接対決で勝った選手がブロックを突破するのだけに、現時点で負けている選手と同率で首位となった時に黒星を付けている選手とかち合うため敗退してまうのだ。
棚橋選手はトップ二人に負けているため、1敗するとトップ二人が落ちてこなければ優勝決定戦に進めない。
SANADA選手はオカダ選手、KENTA選手との直接対決が残っているものの、4敗するとほぼ敗退が決まってしまう。
棚橋選手、SANADA選手ともに状況は厳しいことがわかっていただけだろうか?
ただ、勝敗以外に注目する点があるのだ。
ドラゴン殺法の使い手で、武藤選手の弟子だった。ルーツが同じなのが棚橋、SANADA。
棚橋選手、SANADA選手の試合を観ていると、「プロレスが似ている」と感じた人もいるのだはないだろうか?
そう、二人のプロレスのルーツは同じなのだ。
棚橋選手といえば、”ドラゴン・スクリュー”や”ドラゴン・スープレックスホールド”など、藤波辰爾さんからドラゴン殺法を伝承されている。
有名な話だが、棚橋選手は藤波さんに直接ドラゴン殺法を使ってよいか伝承されている。
藤波辰爾はかつての愛弟子、棚橋弘至(新日本プロレス)と再会の握手を交わした。デビュー時から目をかけ、ドラゴン殺法を伝承したが、藤波の新日プロ退団後は疎遠になった。
参考:東京スポーツ
そしてSANADA選手のフィニッシュホールドの”Skull End”も”ドラゴン・スリーパー”という技と同系であり、こちらも藤波辰爾さんのドラゴン殺法なのだ。
SANADA選手は過去に藤波さんに直接ドラゴン殺法を指導もされている。
中之上靖文とスパーリングを行った真田。見守る藤波から「何も言うことないね」といきなりお墨付きをもらうことに成功すると、続いてはドラゴンスリーパーの仕掛け方だ。真田は胴締め式のドラゴンスリーパーを「THIS IS IT」という名前で使用しており、藤波とのタッグが決まった時点から、「極意を学びたい」と熱望していたから願ってもない話。まずは藤波が仕掛ける元祖・ドラゴンスリーパーを見ながら、自身もTHIS IS ITを披露。こちらも藤波から、「完璧だね! 教えることは何もないよ(笑)」と太鼓判を押してもらったのだった。
参考:スポーツナビ
このように二人は同じドラゴン殺法の使い手で、スタイルや技が似ている。
次に棚橋選手、SANADA選手は共に武藤敬司選手の付き人をしていたり、武藤塾の生徒だったのだ。
棚橋選手やSANADA選手のSNSに武藤選手が登場することからも可愛がっていることが分かる。
武藤さんに「おい、タナ。お前、膝、大丈夫かよ?」と言われる。武藤さんに膝の心配されたら大したもんだ。
— 棚橋弘至 (@tanahashi1_100) October 4, 2018
武藤選手といえば、プロレス界のレジェンドであり、唯一無二の天才。しかし今の天才とは一味ちがう。
武藤敬司のプロレスはプロレスにしかできないのだ。
技の数が特別多いわけでもなく、武藤選手にしかできない技があるわけでもない。
武藤選手が出す技は武藤ムーヴと呼ばれ、シンプルな技も華や色気がある技になるのだ。
そんな武藤選手を観ていてプロレスのキャリアを積んだ二人。
棚橋選手には唯一無二の華があり、SANADA選手には独特の色気がある。
2018年SANADA選手が「頭から落とすだけがプロレスじゃない」に対して、棚橋選手も好意的反応している。
前哨戦がなく迎える棚橋・SANADAのプロレス。これこそ、日本の夏の日本のプロレスになるだろう。