Destructionシリーズの一発目のビックマッチ、棚橋弘至 vs ザック・セイバー・ジュニアのブリティッシュヘビー級選手権試合がついに行われる。
今年に入ってシングルは5回目とやり過ぎ?という意見はあるかと思うが、棚橋選手、ザック選手のレスリングスタイルが功を奏しているか、リマッチ感は感じていない。
二人のクラシカルなグランド合戦を見ていると、リマッチというよりも試合の続きを見ているという感覚にある。
煽りPVも公開され、Destruction一発目のシングルマッチに腰を添えようと思うわけである。
VTRの内容を見ての感想は「想像以上に重要度が高い試合」ということだ。
VTRで棚橋選手の発言の重さがあった。
その内容とは、イッテンヨンでのシングルマッチについてだ。
東京ドームでカードを組んでもらうために、ブリティッシュヘビー級を持っていることは至上命題なのである。
ザックに負ければイッテンヨンで”シングル”の試合がなくなる可能性がある
ザックに負ければイッテンヨンでシングルの試合が組まれてなくなってしまう可能性がある。
レッスルキングダムが始まってから棚橋選手はシングルマッチでの試合が組まれ続けているが、ここにきて記録が途絶えてしまうだ。
仮にも2019年のメインイベンターであり、勝利し最後花道を帰っていった選手である。
流れに早い新日本プロレスから一年で厳しい状況に立たされるのかと思うと選手は一瞬でも気が抜けないことを象徴している。
2月にIWGPヘビーに防衛失敗すると4月にMSGで負傷。
福岡で6月の復帰を宣言したもののジェイ選手に復帰戦で敗れ、G1 Climaxでも最終日を前に優勝決定戦進出の可能性が消え、11年ぶりの負け越し。
2019年は厳しい年であることは間違いないが、ここで負けてしまうと今年の棚橋選手の浮上が断たれてしまうのだ。
ザックは母国でかかされた恥をリベンジしなければならない。
確かにザック選手にとってもイッテンヨンの出場は重要事項。
ザック選手も同様にイッテンヨンのシングルマッチのためにブリティッシュヘビー級のベルトを腰に納めておかなければならないのだ。
ただ、ザック選手はイッテンヨンの出場にプラスして「母国でかかされた恥を返す」という方に気持ちが向いている。
Royal Questでブリティッシュヘビー級選手権試合を見たが声援はザック選手が圧倒的に有利であり、イギリスの英雄であることは動画でも伝わっただろう。
2連敗するとなれば英国の恥となり、それこそ母国に帰れなくなる。
さらっとブリティッシュヘビー級選手権が組まれているが、二者ともお互いのプライドをかけた戦いである。
メインイベントとなればその意味もより色濃いものになる。